福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟第1回口頭弁論期日のご報告

去る7月31日(火)午前10時30分から、東京地裁103号法廷において、福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟第1回口頭弁論期日が開催されました。

第2陣の裁判には、避難者だけでなく、避難こそしなかったものの、事故前とはふるさとでの暮らしのあり方を大きくゆがめられてしまった被害地域住民(福島県田村市、福島県中通り栃木県北地域)も原告に加わり、原発事故被害の総体を追及するものとなっています。

当日は、原告側からは、福島県田村市に住む原告の方1名(原告番号B-1)と、弁護団3名による意見陳述が行われました。

以下では、この田村市に住む原告の方の意見陳述をご紹介します。

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(1)自己紹介

私は,この裁判の原告で、福島県田村市常葉町早稲川柳渡戸に住んでいます。当時,私の家族は,妻,両親,弟,息子夫婦,孫たちで暮らしていました。

今回の原発事故で,家族が一時的にバラバラになり,また,放射能汚染により生活の面で様々な影響を受けていますし,地域のつながりもメチャメチャにされてしまいました。この経過について,以下,述べさせていただきたいと思います。

(2)早稲川地区について

私たちが住んでいる田村市常葉町早稲川地区というのは,郡山の駅から車で1時間20分から30分くらいのところにあります。周りは小高い山に囲まれていて,主に田んぼで米を作ったり,畑でトマトなどの野菜を作ったり,肉牛の飼育をしたりして生計を立てている人が多い地域です。私は,両親を継いで,米やトマトを作っていました。

そして,春には,山に入って山菜を採り,秋にはキノコ狩りをして,自然の恵みを楽しんでいました。決して,豊かとは言えませんが,自然の恵みに囲まれた生活でした。

また,周囲の人たちとの関係もとても良く,ことある度にみんなで集まって,お茶や食事をしたり,お祭りなどの行事を行っていました。

ごく普通の平和な暮らしをしていたところで,今回の原発事故が起きてしまったのです。

(3)原発事故時の状況

平成23年3月11日,東日本大震災が起きました。とても大きな揺れで驚きましたし,テレビを見ると大きな津波が起きていたので,一体どうなるだろうと思っていました。そうしたところ,今度は,原発で事故が起きて,一部の地域で避難指示が出されていることをテレビで知りました。私たちは,まさか原発で事故が起きるなどとは思いもしませんでした。

そうこうしているうちに,私たちの住んでいる地域も原発から30キロぐらいということで,避難しなければならないという情報が入ってきました。実際に,自宅の近くに検問が敷かれました。また,警察や自衛隊の人が巡回して,「いつ,避難しますか?」と尋ねてきたりしました。

そのため,私たちとしても,避難をしなければならないと思い,まず,両親を埼玉県上尾市の私の弟の家につれて半年ほど避難させました。妻は,田村市船引町で仕事をしていましたので,しばらくその場にいてもらいました。息子夫婦と孫は,一旦郡山に避難して,それから埼玉の娘の家に学校が始まる時期まで避難をしていました。私は,当時,民生委員をしていたので,集落の人たちを見届けなければならないと思い,両親を上尾の弟の家に連れて行って数日泊まってから,自宅に戻りました。

自宅に戻って,数日経つと検問がなくなって,警官や自衛官もいなくなっていたのです。しかし,放射能汚染が広がっているということは,報道などでも知っていたので,一体どうなっているんだろう。大丈夫だろうかと思っていました。

(4)放射能汚染の影響

原発事故により,私たちは,放射能を気にして生活をしなければならなくなりました。食べ物については,当初,地元以外の物を買って食べたり,水についても飲み水については,ペットボトルのものを買うなどしていました。今でも,孫たちが食べたり飲んだりするものについては,息子たちが気を使っています。孫たちも外ではなく家の中で遊ぶことが多くなってしまいました。

農業に関しても,いつも放射能検査をして,基準値を下回るものを出荷しています。そして,もともとは,山にある枯れ葉を使って堆肥を作り,それを肥料として使っていましたが,使うことが出来なくなりました。現在でも,堆肥を使うことは出来ず,わざわざ化学肥料を買って使っています。また,山での狩猟が行われなくなったため,猪が畑や田んぼに現れて,荒らしていくこともしばしばです。

毎年楽しみにしていた山菜採りやキノコ狩りも出来なくなりました。

これ以外にも様々なことで放射能を気にして生活していかなければなりません。

(5)賠償の格差による地域の分断

さらに,賠償の格差が地域のつながりをメチャクチャにしました。

平成23年4月中ごろ,私たちの早稲川行政区は,避難区域に含まれず,隣の堀田行政区は,避難区域に含まれるということを知りました。それは,堀田行政区は,は,1件が30キロ圏内に入っていることから,全体として避難区域となったのです。それ以外の家は,30キロ圏内には入っていません。むしろ,私たちの集落より原発から離れているところもあります。結局,道1つを境に避難区域とそうでない区域とに分かれることになってしまいました。

しかし,私たちの早稲川と隣の堀田とでは,ほとんど放射線量が変わりません。むしろ,こちらの方が高い場所もあります。実際に,早稲川公民館で測ったところ堀田よりも高い数値が出たことから,田村市は慌てて,公民館の敷地にアスファルトを敷いたということもありました。

こうした避難区域とそうでないところの違いにより,両地域では,原発事故での賠償金などで大きな差が出てしまいました。実際に,隣の区域の人たちは,数百万円の賠償金が支払われていますが,私たちは,ほとんど賠償金が支払われていません。

また,賠償問題だけでなく,義援金を受けられる金額も大きく違いますし,税金・医療費の免除などについても減免などでも大きな差が生じています。今も田村市では,医療費などで差が生じています。

その結果,避難区域となっている隣の行政区にある集落の人たちとの間にわだかまりが生じてしまいました。中には,親戚などもいたりするにもかかわらずです。実際に,隣の集落の人と会ったり,飲んだりした際に,会話をしても,賠償の問題にはお互い触れず,微妙な雰囲気になります。子ども達の間でも学校でトラブルがあったときいています。今までは,私の家の裏にある神社で隣の行政区の集落の人たちと一緒にお祭りなどをしていましたが,原発事故後最近まで,一緒にお祭りをすることはありませんでした。冠婚葬祭での付き合いすら遠慮するようになった人がいるとも聞きます。

また,私たち早稲川行政区内でも,「なぜ,行政区として,避難区域にするよう求めなかったのか。」という区長らに対する批判の声があがったりして,お互いの人間関係がギクシャクしています。

原発事故は,放射能汚染だけでなく,これまで仲良く暮らしていた地域のつながり,団結を声が壊してしまいました。

(6)提訴に至る経緯

私たちは,平成23年4月頃から柳渡戸・根子田の集落を中心に有志で,市や国,国会議員,東京電力などに要望してきました。

しかし,どこに要請に行っても対応してくれませんでした。

そこで,東京で避難者を支援している「とすねっと」を通じて,弁護士たちを紹介してもらい,早稲川の他の集落にも呼びかけて,裁判を起こすことにしました。

(7)私たちの願い

私たちの願いは,もとの地域を戻してほしいということです。それは,放射能汚染がない状態にしてほしいと言うことだけでなく,壊れてしまった地域のつながりを元に戻してほしいということです。そして,こうした被害に対して,きちんと償ってほしいと思います。

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<次回の裁判期日について>

この福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟の第2回期日は、11月24日(水)午前10時30分から、同じく東京地裁1階の103号法廷で開催される予定です。

是非、傍聴のご支援をお願いします。

 

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1丁目19番7号 新花ビル6階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138 /FAX 03-5363-0139
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福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟第1回期日及び報告集会のご案内

福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟の第1回期日が、7月31日(火)午前10時30分から行われます!

第2陣の裁判には、避難者だけでなく、避難こそしなかったものの、事故前とはふるさとでの暮らしのあり方を大きくゆがめられてしまった被害地域住民(福島県田村市、福島県中通り栃木県北地域)も原告に加わり、原発事故被害の総体を追及するものとなっています。
当日は、原告と弁護団による意見陳述がありますので、法廷は12時近くまで続きます。
原発事故による放射能の被害を受け、国と東京電力を相手に裁判に立ち上がった原告の皆さんを応援し、国と東電の責任を正しく追及する裁判が行われるよう、支えましょう!多くの皆さまの傍聴をお願いいたします。
法廷終了後、報告集会を行います。こちらにもご参加ください。

<福島原発被害東京訴訟第2陣について>
福島原発被害東京訴訟は,原発事故によって福島から首都圏に避難せざるをえなかった人たちが、2013年3月11日、国と東京電力の責任を追及するために起こしたものです(第1陣)。
第3次提訴以降(第2陣)は、避難者だけではなく、避難こそしなかったものの、事故前とはふるさとでの暮らしのあり方を大きくゆがめられてしまった被害地域住民(福島県田村市、福島県中通り、栃木県北地域)も訴訟に参加し、原告は312名(4次訴訟まで)となっています。
国と東京電力は,一体となって原子力発電事業を推進し,住民の安全よりも経済的利益追求を優先した結果,福島原発事故を発生させるに至りました。
福島原発事故から7年が経過した今でも,十分な賠償は実現されておらず、特に、避難区域外に住んでいた人たちは、事実上、カヤの外に置かれています。
低線量であっても放射線の被ばくの人体に対する影響は否定しがたく、避難区域の内外を問わず、被ばくを避けるために避難することは必要かつ合理的な行動です。また、被害地域住民にとっては、放射性物質によって汚染されてしまった自宅や地域での暮らしの原状回復・生活再建に見合う十分な賠償が必要です。
今年3月の1・2次訴訟の判決で、東京地裁は、国と東京電力の責任を断罪し、原告47人中42人に対する賠償の支払いを命じ、原告が勝訴しました(現在、賠償の増額を求め、東京高等裁判所に控訴中。)。
7月31日に開かれるのは、被害地域住民も原告となった3次訴訟の第1回口頭弁論です。被害地域住民と避難者が共に闘う新しい裁判のスタートです。当日の法廷では、被害地域の住民の方、避難者の方、弁護団が意見陳述を行うことを予定しています。
この裁判を通じて、原発事故による被害の実相を明らかにし,国と東京電力の加害責任を前提とした完全賠償を実現することを目指しています。

福島原発被害東京訴訟・第2陣(3次)訴訟
[第1回期日]
日時:7月31日(火) 午前10時30分~
場所:東京地方裁判所 103号法廷[東京都千代田区霞が関1-1-4]
原告及び弁護団からの意見陳述を行います。

☆傍聴が抽選(傍聴券配布)になる予定ですから、抽選の受付が締め切られる10時ころまでに裁判所正門前にお集まりください。
☆9時40分頃より地裁前でチラシ配布・アピールなどいたします。こちらにもご参加ください。

[報告会]
日時:7月31日 裁判終了後(12:00頃~)
場所:弁護士会館5階508
当日の裁判の説明,これまでの経過報告とともに,今後の手続の流れや方針などについて,弁護団からご報告します。

最寄り駅は、いずれも
地下鉄丸ノ内線,日比谷線,千代田線「霞ヶ関駅」(裁判所はA1出口そば)
または地下鉄有楽町線「桜田門駅」 です。

(その後の期日予定) 11/14(水)10時30分、2/6(水)10時30分

 

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福島原発被害東京訴訟・控訴のご報告

3月16日に東京地方裁判所民事第50部で言い渡された第1次及び第2次訴訟の判決について、原告全員は、3月29日付で東京高等裁判所に控訴しました。

一方で、原発事故の責任を認められ、賠償を命じられた国と東京電力も上記の東京地裁判決を不服として控訴しました。

以下では、弁護団が出した控訴のプレスリリースをお伝えします。

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       福島原発被害東京訴訟・控訴の報告

 

2018年3月29日

 

福島原発被害首都圏弁護団

 

[連絡先]弁護士 中川素充(共同代表)

電 話: 03-5363-0138

FAX: 03-5363-0139

携 帯:090-3330-5496

shutokenbengodan@gmail.com

 

 

本日,「福島原発被害東京訴訟」(1次,2次)の東京地裁判決(2018年3月16日)について,原告全員が東京高裁に控訴いたしましたので報告します。

 

1 当事者

控訴人  17世帯47名全員

被控訴人 国,東京電力ホールディングス株式会社(当時:東京電力株式会社)

 

2 控訴審での請求内容

・ 慰謝料 800万円(一部請求)に減縮。

[1審では,1200万円(一部請求)であったが,印紙代負担等を考慮し,減縮した。]

・ 避難実費

・ 生活費増加分

・ 休業損害

・ 財物損害(不動産など)

慰謝料について,減縮したため,請求総額は,4億484万8033円となります

(1審認容額を含む)。

 

3 控訴に際しての声明(理由)

東京地裁判決は,国・東京電力の法的責任を明確にした点は評価しており,裁判所に敬意を表します。

しかし,裁判所が認めた賠償金額については,これまでの判決に比べれば前進しているとは言うものの,残念ながら,原告ら被害者の被害実態に見合ったものではありません。

そこで,控訴審において,原告らの被害実態,避難継続の合理性について,さらなる主張・立証をし,生活再建に見合った賠償を求めていくべく本日控訴をしました。

3連続原発賠償請求判決報告3・27院内集会のご案内

福島原発被害東京訴訟は、3月16日、その前日の京都訴訟に引き続き、東京地裁において国・東電の責任を認める判決を勝ち取りました。
3/15京都、3/16東京、3/22避難者(いわき)と続く原発賠償請求判決を受けて、3月27日に院内集会を行います。原発賠償の集団訴訟では、すでに判決が出た5訴訟のうち4訴訟で国が敗訴し、国の事故責任をめぐる論争には決着がついた、というべきです。国は法的責任に基づき、原発事故被害者の全面的被害回復に向けて、政策を改めなければなりません。ぜひ、院内集会にご参加ください。
<3連続原発賠償請求判決報告3・27院内集会>
日時 2018年3月27日(火)11時30分~13時30分
場所 衆議院第一議員会館大会議室
https://www.navitime.co.jp/poi?spt=02108.2970
・3連続判決と今後の課題
・特別報告「アスベスト闘争報告」
・高裁への決意表明(群馬・千葉・生業)
・3原告団からの今後のたたかう決意
・国会議員からのご挨拶
・支援の仲間から連帯あいさつ
主催:原発被害者訴訟原告全国連絡会/原発被害弁護団全国連絡会/原発被害者訴訟全国支援ネットワーク
連絡先:03ー6709ー8090(原発被害者訴訟原告団全国連絡会)

福島原発被害東京訴訟東京判決を受けての声明

福島原発被害東京訴訟東京地裁判決を受けて、原告団・弁護団は声明を発表しました。

<福島原発被害東京訴訟東京判決を受けての声明>
1 はじめに
 本日,東京地方裁判所民事第50部(水野有子裁判長,浦上薫史裁判官,仲吉統裁判官)は,福島原発被害東京訴訟について,国の責任を認め,被告国と被告東京電力に対し賠償を命じる判決言い渡した。
 この訴訟は,2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故により,福島県内から東京都内へ避難を余儀なくされた原告ら17世帯48名(後に1名死亡)が,国と東京電力を被告として,2013年3月11日に提訴したものである。
2 被告らの責任について
 本判決では,まず,被告国は,2002年には,福島第一原発において炉心溶融を伴う重大事故をもたらす原発の敷地高を超えて敷地が浸水する津波が発生することを予見することができたとし,2006年までに電気事業法40条に基づく技術基準適合命令を発して東京電力に対し原子炉施設の安全性を確保する権限を行使していれば,本件事故結果を回避できたことを認めた。
 すなわち,被告国において2002年に敷地高さを超える津波を予見したうえで,被告東京電力において,津波による全電源喪失を想定したバッテリー設置,手順策定等の対策を講じさせていれば回避できたと判断した。
 このように本判決は,昨年3月の前橋地裁,10月の福島地裁,昨日の京都地裁に続いて,四度,司法の場において,福島原発事故について被告国及び被告東京電力の加害責任を明確にし,断罪したものである。
 このように福島第一原発事故における被告らの加害責任に関する論争は,決着がついたものと言って過言ではない。被告らは,今後,無用な争いを続けることなく,被害者に対して,加害責任を認め,謝罪し,誠意ある対応をすべきである。
3 賠償額について
(1) 判決は,原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針を「金科玉条」のごとく掲げて,これを超える賠償請求を拒絶し続けている被告東京電力に対して,原賠法を引用し,自主的に参照される目安にとどまるものであり,裁判所を拘束するものではないとして,一蹴した。中間指針の裁判規範性については,これまでの各判決においても否定しており,もはや,論ずるまでのことではない。
(2) 次に,判決は,原告らいわゆる区域外からの避難者についても,放射性物質の汚染による健康への侵害の危険が一定程度あるとして,避難をすることに合理性があると判断した。
  しかしながら,判決では,区域外避難者について,本件事故との間の相当因果関係が認められる損害が発生した期間として原則として2011年12月まで(ただし,子ども妊婦は2012年8月まで),旧緊急時避難準備区域からの避難者については,中間指針と同様2012年8月までに限定している。しかし,原告らの自宅・避難元の土壌汚染はなお放射線管理区域と指定される基準を超える状態が続いており,いまなお,放射線被ばくリスク回避行動をとるべき合理性があるというべきであって,避難期間を限定した判断には理由がないといわざるを得ない。
(3) そのうえで,判決は,それぞれの原告が本件事故によって被った精神的苦痛を個別具体的に認定したうえで,これをもとに原告らについて本件原発事故と因果関係のある精神的損害に対する慰謝料として区域外避難者について70万円~200万円(既払金による控除前の金額)を認めた。これらは中間指針に基づく賠償額を若干ではあるが上回っている点は評価したい。
  しかし,それでもなお認容された慰謝料額では,原発事故被害者の精神的損害を慰謝するためにはなお不十分であると言わざるをえないのであり,すべての原発事故被害者に対して適正な賠償を実現することは本判決においても,なお克服すべき課題である。
4 原発事故被害者の全面救済を
 2011(平成23)年3月11日に発生した福島第一原発事故から既に7年が経過した。にもかかわらず、放射能で汚染された地下水が海へ流出し続けるなど、依然として事故の収束の目途は立っていない。未だ多くの人々が避難を余儀なくされており、被災者の被った甚大な被害の原状回復と完全賠償も実現されていない。それどころか応急仮設住宅の無償提供打ち切りなど,避難者の生活を脅かす事態が進行している。
 これまでの各判決,そして,本日の判決において,被告国や被告東京電力の加害責任が司法の場においても明らかとなった今,国や東京電力が行うべきは,被害者の切り捨てではなく,加害責任を前提にした原発事故の過酷な被害実態を踏まえた完全賠償の実現及び生活圏の原状回復を含む生活再建のための諸施策をとることを強く求める。
 私たち原告団・弁護団は,本判決を受けて,今後も,被告国及び被告東京電力の責任において,すべての原発事故被害者が原発事故前のくらしを取り戻すための原状回復措置をとること及び被害に対する完全賠償を実現させるために全力を尽くす決意である。
2018(平成30)年3月16日
福島原発被害東京訴訟原告団
福島原発被害首都圏弁護団

福島原発被害東京訴訟・3月16日東京地裁判決のご報告

【国の責任を四たび断罪!】福島原発被害東京訴訟の判決がありました。東京地裁民事50部は、国と東京電力に対し、連帯して、原告47名のうち42名に対し総額5923万9092円の損害賠償を支払うよう命じる判決を言い渡しました。

これで、国の事故責任が認められた判決が4つ目。いわき・福島・郡山からの区域外避難者(地元に残った家族を含む)に対しても、中間指針に基づく賠償額を上回る賠償が認められました。

避難区域外を含め、国は被害の全面回復を行うべきです。

なお、この判決については、全ての主要メディアで報道されました。

原発事故 避難者の集団訴訟 国と東電に賠償命じる 東京地裁(NHKニュース 3月16日 15時27分)
https://www3.nhk.or.jp/n…/html/20180316/k10011367711000.html

原発避難訴訟 国と東電の責任認め賠償命令(日本テレビ 2018年3月16日 21:47)
http://www.news24.jp/articles/2018/03/16/07388223.html

東京への自主避難者らの訴訟、国と東電に5900万円賠償命令(TBS 16日17時36分)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3317946.html

原発避難 東京地裁も国の責任を認める(フジテレビ 03/16 22:05)
https://www.fnn-news.com/…/headl…/articles/CONN00387381.html

改造命じていれば回避できた…原発避難者の集団訴訟(テレビ朝日 2018/03/16 17:21)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_soc…/articles/000123039.html

原発事故の自主避難、国と東電に賠償命令 東京地裁(朝日新聞 2018年3月16日21時12分)
https://www.asahi.com/articles/ASL3J4WR4L3JUTIL02M.html

子ども2人が避難先でいじめに 自主避難者原告の苦悩(朝日新聞 2018年3月16日21時25分)
https://www.asahi.com/articles/ASL3H7KL2L3HUTIL05F.html

原発避難訴訟 東京地裁も国と東電に賠償命令 国は4例目(毎日新聞2018年3月16日 15時20分(最終更新 3月16日 20時46分))
https://mainichi.jp/articles/20180316/k00/00e/040/267000c

福島第1原発事故 集団訴訟 「家族だけは守りたい」 自主避難者、不安残す(毎日新聞2018年3月17日 東京朝刊)
https://mainichi.jp/articles/20180317/ddm/012/040/037000c

原発避難訴訟 「国に責任」判決相次ぐ「津波予見できた」(毎日新聞2018年3月16日 21時50分(最終更新 3月16日 23時04分))
https://mainichi.jp/articles/20180317/k00/00m/040/169000c

原発避難者訴訟「事故防げた」、東京地裁も国と東電に賠償命令 国敗訴は4例目(産経新聞 2018.3.16 20:41)
http://www.sankei.com/affairs/…/180316/afr1803160029-n1.html

「原発事故、回避できた」 東京地裁も国に賠償命令(日本経済新聞 2018/3/16 19:28)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2823189016032018CC1000/

原発避難訴訟、国の責任も認め賠償命令…4例目(読売新聞 2018年03月16日 20時48分)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180316-OYT1T50079.html

国に4度目賠償命令 自主避難「原発事故と因果関係」 東京地裁(福島民報 2018/03/17 08:53 カテゴリー:主要 )
http://www.minpo.jp/news/detail/2018031750017

自主避難に「合理性」 東京地裁、東電と国の過失認め賠償命令(福島民友 2018年03月17日 08時40分)
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180317-253061.php

「苦痛見合った額でない」 原発事故東京判決、原告は表情曇る(福島民友 2018年03月17日 08時50分)
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180317-253066.php

<原発自主避難訴訟>「ようやく避難者と認めてもらえた」原告ら、つらい生活振り返る(河北新報)
http://www.kahoku.co.jp/tohokune…/201803/20180317_73035.html

原発事故 国の責任4度目認定 東京地裁「自主避難は合理的」(東京新聞 2018年3月17日 朝刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/…/…/201803/CK2018031702000144.html

国の責任認定、4件目=原発事故で賠償命令-避難者訴訟・東京地裁(時事通信 2018/03/16-19:44)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031600865

国・東電に4度賠償命令 原発訴訟 東京地裁も断罪「自主避難は合理的」(赤旗 2018年3月17日(土))
https://www.jcp.or.jp/…/aik…/2018-03-17/2018031715_01_1.html

原発避難、国に4度目の賠償命令 東京地裁、事故「回避できた」(共同通信 2018年3月16日 午後3時33分)
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/306329

 

福島原発被害東京訴訟・判決言渡し期日(第1次訴訟及び第2次訴訟)のお知らせ

ついに判決です!

3月16日(金)午後3時から、原発事故を引き起こした国と東京電力の責任を問う「福島原発被害東京訴訟」(1・2次)の判決が、東京地方裁判所103号法廷で言い渡されます。

昨年の群馬訴訟(前橋地裁)と生業訴訟(福島地裁)の判決で国の責任が断罪された流れを加速し、避難区域外においても損害のひどさを十分に償わせなければなりません。

原告の皆さんの応援のため、ぜひ傍聴に来てください。

当日は、午前1時30分から東京地裁正門前で門前集会・入廷行動を行いますので、こちらにもお集りください。

午後4時ころから、全日通霞が関ビル会議室(千代田区霞が関 3-3-3)に場所を移し、報告集会を行います。報告集会では、判決内容の報告等をいたしますので、多くの方のご参加をお願いします。

▽裁判所の交通案内=東京メトロ丸ノ内線,日比谷線,千代田線「霞ヶ関駅」A1出口すぐそば、東京メトロ有楽町線「桜田門駅」5番出口から徒歩3分
▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1丁目19番7号 新花ビル6階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138 /FAX 03-5363-0139
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