3月20日,都内で「動き出そう!第2回3・20広域避難者集会 in 東京」が開催され,約40名ほどの被災者・避難者,支援者などが参加しました。当弁護団も共催です。
当日は,第一部シンポジウムとして,東京災害支援ネット(とすねっと)代表の森川清さんから被災者・避難者支援の政策に関する現状と課題について,きらきら星ネット共同代表の信木美穂さんから避難世帯の支援の現場報告について,当弁護団の共同代表の中川から原発賠償,特に訴訟についての報告がなされました。
続いて,第二部では,被災者・避難者のリレートークが行われ,多くの被災者・避難者が今置かれている状況の困難さ,将来への不安,苛立ちなど,心から訴えていました。参加者は,そうした声を,みんなで聞き入っていました。このリレートークの内容については,まとめた上で,政府に伝えていくことになります。
[写真は,集会の様子。上段右は,東京訴訟の原告の鴨下さん]
そして,さいごに,集会宣言が採択されました。以下,宣言をご紹介します。
集会宣言
東京電力の福島原発事故から2年がたちました。
今も、福島県、栃木県などの幅広い地域が、放射能によって汚染され、その空間放射線量は高いままです。また、福島第1原発4号機などの使用済み核燃料プールも不安定で、停電や地震などをきっかけとして臨界事故が起きる可能性があります。
被ばくや事故の危険から逃れるため、15万人以上が全国各地に広域避難を続けています。しかし、避難者や放射能汚染地域の住民に対する公的な支援は十分では ありません。原発事故子ども・被災者支援法は昨年6月に成立しましたが、支援の前提となる基本方針の策定はストップしたまま。逆に、高速道路の有料化や、新しく避難する人に対する住宅の提供の打切りなど、支援の打切りが進んできました。
こうした状況の中、昨年の広域避難者集会では、区域外の 避難者・住民に対する高速道路の無料措置の継続を求める声が上がり、これをきっかけとして無料措置を求める動きが全国に広がりました。政府は、今月15 日、ついに一部の区域外避難者に対して無料措置を再開するとの発表を行いました。1年間にわたって署名活動、集会や申入れを行い、動き続けたことで、重い 扉が少し開いたのです。
原発事故が起きた責任は、政府と東京電力にあります。半恒久的な避難住宅の提供、国による健康・被ばく検査、医療費 の公費負担、避難先での住民並みサービスの拡大など、支援の扉はもっと大きく開かせなければなりません。東京電力の不十分で頑な賠償の姿勢も、裁判に追い 込むことで、改めさせなければなりません。十分な支援と賠償を実現させるためには、ひとりひとりが、政府やマスコミ・一般市民に対して働きかけを強めてい く必要があります。
きょうは、避難世帯の皆さんから、たくさんの声が上がりました、次は動き出す番です。来月には政府に要望書を提出します。黙っていては何も変わりません。みんなで一緒に、動き出しましょう!
平成25年3月20日
「動き出そう!第2回3・20広域避難者集会in東京」参加者一同