福島原発被害東京訴訟・第3回期日報告

久々の投稿です(ブログの更新ができず,申し訳ありませんでした。)。

 2013年11月27日午後1時10分から東京地裁103号法廷で,第3回口頭弁論期日が開かれました。
 当日は,2次提訴原告1-1番さんと吉田悌一郎弁護団事務局長の意見陳述が行われました。
 意見陳述に先立って,弁護団が提出していた準備書面(4)から(7)を陳述しました。
 準備書面(5)は,2011年3月11日午後2時46分の地震発生から福島原発の各原子炉がたどった経過を詳しく述べ,放射性物質の漏出に至った原因が全電源喪失にあることを明らかにしたものです。
 これが,今後,東電の過失を問うていく基礎となります。
 そして,準備書面(7)は,区域外であっても避難することに相当性,合理性があることを示す事実として,いまなお,福島第一原発の各原子炉からは放射性物質の漏出が続いていること,廃炉に向けた過程でも放射性物質が大量に漏出する可能性があること,事故以降,福島県内各地相当の放射線量が計測されていること,露地物の野菜や果実,魚などの食品から暫定基準値を超える放射性物質が検出される例が続いていること,などをまとめたものです。
 今回は,準備書面(7)の裏付けとなる資料として,2011年3月から2013年9月までの福島民報の縮刷版から記事を抜粋して1000枚近くもの書証として提出しました。

 今回1次提訴原告の第3回口頭弁論とあわせて,2次提訴原告の第1回口頭弁論が開かれました。2次提訴原告のうち,訴訟救助(経済的理由による裁判所への手数料等のの猶予措置)決定に対して国が即時抗告(不服申立)をした原告については,国との関係で手続を分離して行われました(即時抗告審の判断後に併合されます。)。
 東電は,答弁書において,1次提訴分ではしていなかった「原賠法は民法の特別法であるから,損害賠償請求について民法の適用はない」との主張を展開しはじめています。
 この点については次回以降,弁護団から反論の書面を提出することになります。

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