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福島原発被害東京訴訟・第1陣控訴審第2回口頭弁論期日及び報告会のご案内

写真の説明はありません。

★国と東京電力の責任を問う!
--東京訴訟控訴審第2回期日の傍聴をお願いします!【ご注意!傍聴券が必要になりました!】

原発事故の区域外避難者が国と東電を相手に訴えている福島原発被害東京訴訟(第1陣)の控訴審の第2回期日が行われます。2020年1月24日(木曜)午後2時から、東京高等裁判所1階の101号法廷で開かれます。
当日の法廷では、弁護団の意見陳述がありますので、ぜひ聞きにいらしてください。この裁判は、原告の皆さんが1審・東京地裁で勝ち取った勝訴判決をベースに、より多くの被害とその深刻さを裁判所に認めさせる闘いです。原発事故被害者の皆さんを応援するため、多くの市民の皆さんの傍聴をお願い致します。
【ご注意!】今回も傍聴券が必要になります。傍聴券の抽選が午後1時30分に行われます(事件名=福島原発事故損害賠償請求控訴事件)。その前に裁判所の「2番交付所」で抽選券をもらってください。当選すると傍聴券がもらえます(前回は抽選に並んだ方は全員当選しました。)。前回は、抽選の時点で席が余った場合には、遅れてきた方に順番に傍聴券が交付されましたが、入れない方もいました。なので、できるかぎり、抽選の時刻までに裁判所に来て、抽選券をもらってください。
抽選に先立って、午後1時ころから、東京訴訟原告団・弁護団・サポーターズによる裁判所正門前行動(チラシ配布等)を行いますので、こちらにもご参加ください。
法廷終了後、裁判所東隣(日比谷公園側)の弁護士会館5階の509会議室で報告集会を行います(1時間程度)。期日の解説、今後の予定などを報告します。狭い会議室で申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1-28-3 TSG御苑ビル3階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138/FAX 03-5363-0139
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★原告団から
私たち東京訴訟は、皆さまの応援に支えられ、2018年3月の第1陣の判決では、晴れて国と東京電力を断罪する勝訴判決を得ることができました。しかし、その判決の中身は、私たちが納得できるものとはまだまだ遠く、特に損害については、私たちの想いが裁判所に届いていないことを思い知る内容でもありました。今後、ますます想いを強め、司法に、国民に広く訴えていきたいと思っております。
そんな中、東京地裁では、昨年7月から第2陣の審理が始まりました。第2陣の原告には、東京在住の避難者だけでなく、福島県内(田村市早稲川地区、中通り地域)の被害住民や、放射能汚染が深刻であるにもかかわらず全く賠償がなされていない栃木県北部(那須地域)の被害住民が共に加わっています。もうすぐあの原発事故から9年が経ちます。私たち原告は、あの日どこにいたのか、どんな仕事をしていたのか、避難したのか、故郷にとどまったのか、それぞれ違いますが、国と東電に原発事故の責任をとらせる、その目標のためにこの裁判を共にたたかっています。
期日には、多くの原告が参加します。どうか、傍聴で応援してください。

福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟・第6回裁判期日のご報告

画像に含まれている可能性があるもの:2人、座ってる(複数の人)、室内

去る12月4日(水)に、福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟・第6回裁判期日が開かれました。

この日は、弁護団の山川幸生弁護士より、主に栃木県北地域の被害総論に関する意見陳述が行われました。

栃木県北地域は、福島原発事故による放射能汚染がある地域でありながら、中間指針においもていわゆる自主的避難等対象地域にすら指定されず、およそ原発事故による被害など何もなかった地域であるかのように見られています。

しかしながら、実は栃木県北地域は、福島県内と同等かそれ以上の土壌の放射能汚染が残っている地域です。

私たち弁護団は昨年、宇都宮大学の清水奈名子先生のご協力のもと、栃木県北地域の土壌採取調査を行い、その結果を清水先生が研究論文にまとめています。

それによれば、原発事故から8年近くが経過した時点においても、栃木県北地域の放射能汚染はとても深刻であることが分かりました。

今回は、その清水先生の研究論文も裁判の証拠として提出しています。

裁判の終了後は、隣の弁護士会館に移動して報告集会も開催されました。

次回の裁判期日は、2020年3月4日(水)午前10時30分から、東京地裁103号法廷で行われる予定です。

引き続き、多くの方に傍聴していただきますよう、お願いいたします。

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1-28-3 TSG御苑ビル3階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138/FAX 03-5363-0139
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福島原発被害東京訴訟・第1陣訴訟・控訴審第1回期日のご報告

画像に含まれている可能性があるもの:中川 素充さん、Yuya  Kamoshitaさん、立ってる(複数の人)、木、屋外

去る10月17日に、福島原発被害東京訴訟・第1陣訴訟・第1回口頭弁論期日が開かれました。

画像に含まれている可能性があるもの:3人、立ってる(複数の人)、靴、屋外

弁論が開かれた東京高裁101号法廷は、おかげさまで傍聴席は満席となりました。

当日は、弁護団の平松真二郎弁護士より、原発事故の被告らの責任論についての意見陳述、そして弁護団の櫻田晋太郎弁護士より原告らの損害論に関する意見陳述を行い、また、原告団長である鴨下祐也さんが原告を代表して意見陳述を行いました。

法廷の終了後は、TKPスター貸会議室銀座まで移動し、報告集会が行われました。

2013年に地方裁判所に提訴し、2018年に一審の判決言い渡し、その後高等裁判所における控訴審の戦いの火蓋がいよいよ切って落とされました。

第2回期日は、年明けの2020年1月24日(金)午後2時より、同じく東京高等裁判所101号法廷にて開催される予定です。

是非、多くの方の傍聴をお願いいたします。

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1-28-3 TSG御苑ビル3階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138/FAX 03-5363-0139
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福島原発被害東京訴訟・第2陣訴訟・第6回裁判期日のご案内

国と東電の責任を問う!!
福島原発被害東京訴訟第2陣(3・4次訴訟)の第6回期日が12月4日(水曜日)に開かれます。
ぜひ多くの市民のみなさんの傍聴をお願いします。

★日時:2019年12月4日(水)10時30分開廷
★場所:東京地方裁判所103号法廷
(千代田区霞が関1-1-4 地下鉄霞が関駅A1出口すぐ)
★報告集会:
時間:裁判終了後(11時ころ~12時くらいまで)
会場:弁護士会館5階 502EF会議室(裁判所東側日比谷公園寄りの建物)

※法廷では、弁護団による意見陳述を予定しています(30分ほど)。

※傍聴券は不要です。裁判所に入る時に手荷物検査がありますので、開廷時刻の15分ほど前までに裁判所に来て手荷物検査を受けてください。

※期日に先駆けて、裁判所正門前では、午前9時半すぎから、原告団・弁護団による傍聴の呼びかけ(スピーチ)が行われますので、是非、そちらにもご参加ください。

★問い合わせ:福島原発被害首都圏弁護団(03-5362-0138 オアシス法律事務所内)
弁護団FBページも是非見てください!
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★原告団から
私たち東京訴訟は、皆さまの応援に支えられ、2018年3月の第1陣の判決では、晴れて国と東京電力を断罪する勝訴判決を得ることができました。しかし、その判決の中身は、私たちが納得できるものとはまだまだ遠く、特に損害については、私たちの想いが裁判所に届いていないことを思い知る内容でもありました。今後、ますます想いを強め、司法に、国民に広く訴えていきたいと思っております。
そんな中、東京地裁では、昨年7月から第2陣の審理が始まりました。第2陣の原告には、東京在住の避難者だけでなく、福島県内(田村市早稲川地区、中通り地域)の被害住民や、放射能汚染が深刻であるにもかかわらず全く賠償がなされていない栃木県北部(那須地域)の被害住民が共に加わっています。もうすぐあの原発事故から8年が経ちます。私たち原告は、あの日どこにいたのか、どんな仕事をしていたのか、避難したのか、故郷にとどまったのか、それぞれ違いますが、国と東電に原発事故の責任をとらせる、その目標のためにこの裁判を共にたたかっています。
期日には、多くの原告が参加します。どうか、傍聴で応援してください。

福島原発被害東京訴訟・第1陣訴訟・控訴審第1回期日のご案内

写真の説明はありません。

★国と東京電力の責任を問う!いよいよ控訴審スタート!

原発事故の区域外避難者が国と東電を相手に訴えている福島原発被害東京訴訟(第1陣)の控訴審がいよいよ始まります。第1回期日は2019年10月17日(木曜)午後2時から、東京高等裁判所1階の101号法廷で開かれます。
当日の法廷では、原告と弁護団の意見陳述がありますので、ぜひ聞きにいらしてください。原告の皆さんが1審・東京地裁で勝ち取った勝訴判決をベースに、より多くの被害とその深刻さを裁判所に認めさせる闘いが始まります。国や東京電力も激しく反撃してくるでしょうが、絶対に負けられない闘いです。原発事故被害者の皆さんを応援するため、多くの市民の皆さんの傍聴をお願い致します。
法廷終了後、当日午後4時ころから、「TKPスター貸会議室銀座」(東京都中央区銀座6-2-10合同ビル2F)の「カンファレンスルーム2G」に移動して、報告集会を行います(1時間半程度)。裁判所からは日比谷公園を抜けて行くと近道で、移動時間は10分程度です。こちらにも、ご参加ください。

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1-28-3 TSG御苑ビル3階 オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団/電話 03-5363-0138/FAX 03-5363-0139
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報告集会会場の地図はこちらです↓
https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/st-ginza/access/

都内避難者の追い出し問題 〜福島県議会が5世帯提訴を議決

<朝日新聞2019年10月4日朝刊>

福島県議会は、2011年3月11日に発生した福島原発事故による放射線被ばくを避けるために、福島県内から東京都内に避難し、避難者用の住宅として提供されていた都内の国家公務員宿舎に住む5世帯の避難者に対し、住宅の明渡しと賃料相当損害金の支払いを求めて、提訴することを可決しました。

この対象となった5世帯のうち、4世帯の避難者は、今東京地裁、東京高裁でたたかわれている福島原発被害東京訴訟の原告でもあります(加害者である東電と国を被告とした損害賠償請求の裁判)。

そこで、去る10月3日の夕方、急遽記者会見を行い、原告団の抗議声明を発表しました。

 

【なにが問題なのか】

そもそも、上記の5世帯が住んでいる国家公務員宿舎は、当然国の所有物ですから、本来避難者に対して明渡しを請求するのであれば、国が自ら当事者となって手続を行う必要があります。

しかし、仮に国が直接の当事者となって原発事故の避難者に対して住宅の明渡請求を行なった場合、原発事故の加害者である国が、被害者である避難者に対して、避難用住宅からの追い出しを図っているということで、大問題となります。当然、裁判でも国の責任をめぐって紛糾することが予想されます(ちなみに、福島原発事故に対する国の加害責任については、上記福島原発被害東京訴訟第1陣訴訟の第1審である東京地裁平成29年3月16日判決をはじめ、各地の裁判所で認められています)。

そこで、国は、卑劣にも、原発事故発生地の福島県に対して、2019年4月以降の国有財産(上記都内の国家公務員宿舎)の使用を認める許可を出します。

そこで、国から使用権限を与えられた福島県は、上記5世帯の国家公務員宿舎は、当然避難者が居住していて、福島県自らが使用することができないという理屈(屁理屈?)で、上記使用権限に基づいて、原発事故の避難者5世帯に対して住宅の明渡しを迫っているのです。

このように、国がそこに居住する避難者に断りなく、第三者である福島県に対して使用許可を与えた実質的な目的は、国の手を汚さずに、福島県を使って避難者の追い出しを行わせようとするもので、そのやり方は卑劣極まりません。いわば、福島県は避難者「追い出し請負人」というわけです。

そして、第三者に追い出しをさせる目的で、国家公務員宿舎(行政財産)の使用許可を与えることは前例もなく、国有財産法18条6項の行政財産使用許可制度の趣旨や、弁護士以外の者による債権取り立てを禁止している弁護士法72条にも著しく反するものです。

【避難者いじめの不正義を許してはならない】

今回明渡請求の対象となっている上記5世帯は、いずれも政府による避難指示区域以外の地域から避難している世帯です(区域外避難者)。

ですから、加害者である東電からは、ほとんど賠償を受けていませんので、経済的に大変苦しい世帯も少なくなく、避難者用住宅の無償提供は、区域外避難者に対する数少ない行政的支援だったのです。国と福島県は、その区域外避難者に対する最低限の支援すら打ち切り、区域外避難者をさらなる困窮に追い込もうとしているのです。

避難指示区域外の地域であっても、現在も空間放射線量が高い地域もあり、土壌の放射能汚染が深刻な地域も少なくありません。ですから、避難元に帰って安心して暮らせるという環境とは必ずしも言えない状態が続いていますし、幼い子どもさんがいる世帯では、なおさら帰ることには躊躇してしまいます。

今回の国と福島県の上記対応は、こうした区域外避難者に対して、事実上避難を打ち切って避難元に帰ることを強要するものであり、決して許される行為ではありません。

さらに、上記で見たとおり、明渡請求の対象となっている5世帯のうち、4世帯は現在裁判でたたかっている福島原発被害東京訴訟の原告です。

ですから、今回の避難者追い出しの措置は、事実上、福島原発被害東京訴訟の原告を狙い撃ちにして、同訴訟の継続を困難にさせようとするものです。

原発事故の加害者によるこのような不正義を決して許してはなりません。

今後、福島県による提訴がなされた場合には、我々は徹底的にたたかう覚悟です。

どうか、皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

https://www.asahi.com/articles/photo/AS20191003003734.html

 

福島原発被害東京訴訟第2陣訴訟・第5回口頭弁論期日のご報告

画像に含まれている可能性があるもの:2人、座ってる(複数の人)、室内

去る9月4日(水)に、東京地方裁判所で、福島原発被害東京訴訟の第2陣訴訟の第5回口頭弁論期日が開催されました。

 

この日は、福島県の中通り地域(福島県伊達市)に住むある女性の原告が、法廷で意見陳述を行いました。

 

栃木県の伊達市は、避難指示区域外の地域ですが、実は、原発事故の放射線被ばくを相当程度受けている地域です。

 

しかしながら、実際には区域外ということで、ほとんど被害の救済がなされていない地域です。

 

福島原発被害東京訴訟は、この避難指示区域外の原告が中心となっている裁判です。

 

今回の裁判では、上記の原告は、福島県伊達市における被害について、克明に意見陳述を行いました。

 

以下で、その意見陳述の内容を以下で紹介します。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

私たち家族は、自然環境の豊かな所で⼦供たちをのびのびと育てようと思い、今住んでいる伊達市に、⼟地を買い、家を建てて、福島市から移り住みました。住宅ローンを払い続けるのは⼤変でしたが、暮らしは質素ながらも、楽しく暮らしていました。

 

家を建てて8年経った2011年3⽉11⽇、福島第1原発事故が起き、私たち家族の⽣活は⼀変してしまいました。私と夫は42歳、息子は小学5年生、娘は小学3年生でした。

 

当時、私は、原発についても放射性物質についても、知識がありませんでした。何の教育もされていませんでした。少しでも知識があったならば避けられた被曝もあったのではないかと思うと、とても無念でなりません。経済的余裕がなく、⼦どもたちの持病や実家の両親のことを考えると、全てを捨てて家を離れる判断はできませんでした。

 

3⽉11⽇からライフラインが全てストップしてしまい、給⽔所に⼦どもたちと⼀緒に歩いていったり、買い出しでは外にずっと並んだりして時には⾬に打たれました。数⽇経ってもトイレの⽔も流れないので、⽔道が⽌まっていない市役所にトイレを借りに家族で出かけたことがありました。その時、⽩い防御服を着た集団が市役所に⼊ってきたのを見ました。私は津波被害に遭った⽅々を助けに⾏くのだろうと思いました。でも、今思うと、私たちは、そういう防護服を着なくてはいけないような汚染の中で、何も危険を知らされずに過ごしていたのではないでしょうか。

 

そんな時期に⼩学校では卒業式が⾏われることになり、私たちは歩いて⼩学校に向かいました。正しい情報が出されない状況で、防げたはずの被曝をしたと思います。当時、私は、本当にに危ないなら国は助けてくれるだろうと信じていました。

 

あとで、原発事故直後の空間線量は毎時27マイクロシーベルト〜32マイクロシーベルト程度あったと聞きました。それなのに、外出制限も無かったということは⼤変問題です。

 

2011年6 ⽉に夫の実家で祖⺟の葬儀があり参列しました。親族なので、仕方なく、子どもも連れて⾏きました。夫の実家に⾏く道のりは⼤変線量が⾼く、⾞の中でも毎時1.5マイクロシーベルトを超える場所がありました。その道路は、線量が⾼くても騒がないようにと、地区の代表者から道沿いの住⺠は⾔われていたそうです。復興⾞両が通れなくなると困るからと聞きました。東北新幹線や東北⾃動⾞道も同じ理由で封鎖はできないという話も聞きました。

 

原発事故前の被曝限度を超えるレベルの空間線量なのにもかかわらず、放射線の危険性ではなく、安全性が周知されていました。被曝のリスクは私たちに伝えられませんでした。

 

2011年6⽉、息子が⿐⾎を⼤量にだしました。シーツが⾚く染まりました。市内の⼩学校で⿐⾎を出す児童が増えたということで、対処の仕⽅が学校の「保健だより」に載りました。

 

息⼦は、学校での⼼電図検査で異常が⾒られ、1⽇計器を体につけて測定したりして様⼦を⾒たこともありました。事故当時12歳だった息⼦はもともとアトピー性⽪膚炎を持っていましたが、事故後かなり悪化してしまい、⾼校1年⽣の春休みには⼊院しました。今でも、アトピーなのかよく分からない症状で苦しんでいます。

 

娘は、事故から1年経って右の⾜を痛がり、病院に⾏ったところ、⾻外⾻腫と診断され、次の年、切除⼿術を受けました。中学校1年⽣の冬から、娘は朝起きれない⽇が多くなりました。診断は起⽴性調節障害でした。体調を⼀番に考え、娘と話し合って週3⽇のフリースクールに通うことにしました。

 

夫の趣味は釣りでしたが、原発事故が起きて、海も川も⾏けなくなってしまいました。

 

わが家の庭では、原発事故前、花を植えたり家庭菜園をしたり、夏には⾃宅にテントを張って⼦供たちと外で寝たりバーベキューをしたりしていました。しかし、今では⼀切そういったことができなくなりました。

 

放射能にひどく汚染された今の環境では、細胞のDNAは深刻なダメージを受けます。すでに受けた被曝のリスクは、今後どこに移り住んでも消えません。⼤⼈よりも影響が大きい⼦どもが被曝したと考えると、胸が張り裂けそうになります。あまりにも、親として、⼤⼈として、不甲斐ないですし、悔しいです。

 

福島第1原発の現状も心配です。地震など⾃然災害のチェックをして、福島第1原発の状況を確認するのが私の⽇課になりました。危険がわかったら、今度こそは避難しようと考えたからです。いつでも⼦どもたちのそばに⾏けるように、ある程度⾃由が効く仕事を選びました。フルタイムでの仕事はできなくなり、⽣活は苦しいままでしたが、いつでも動けることを優先しました。いろいろ調べると、政府や⾏政の発表は現実とは違うと感じるようになりました。

 

汚染されている⽣活環境ではなにをするにも外を出ることも、買い物も、⾷べる時も、⽔を飲むことさえ、常に⾃分でアンテナを張って判断をしなければなりません。そんな”普通ではない⽣活“を普通にしないと、⽣きていけないのです。何をやっても、⼼の底から楽しいことが無くなりました。

 

⾃宅の近くの通学路に毎時10マイクロシーベルトを超える汚染があることがわかり、役所に伝えましたが、取り除いてもらえませんでした。理由は仮置き場がない、ということでした。そのままにしておけず、私は⾃分で汚染土を取り除き、⾃宅の庭に保管しました。

 

伊達市は独⾃の除染の方針を作り、2011年の末には年間5ミリシーベルトという基準を決めました。市内には特定避難勧奨地点もあるほど汚染がひどいのに、7割のエリアで⾯的除染をしないことにされました。

 

私は、少しでも早く汚染を封じ込めたいと思い、⾃ら⾃宅の庭などを除染しました。伊達市では、住⺠が⾃ら除染をするよう、推進していました。私も庭を⾃分で除染しました。汚染度は⼟囊袋144袋になりました。次の年もまた除染をしました。

 

平成24年9⽉までに除染して閉じ込めた汚染⼟は、2年間⾃宅庭に保管後、仮置き場に移動してもらいましたが、その後に除染して集めた汚染⼟は引き取ってもらえず今も庭にあります。なので、庭には⼊りたくありません。

 

⾃宅のカーポート前の汚染は、5年前で52万ベクレルにのぼり、毎時5マイクロシーベルトありましたが、それでも除染対象にはなりませんでした。除染対象地は宅地のみで、屋根も⾬樋も除染対象ではありません。汚染がある可能性がある天窓は開けられなくなりました。

 

伊達市は、全住⺠を対象に、健康管理と称し、個⼈線量計を配布しました。そして、内部被ばく検査を実施して、被曝のデータを集め、住⺠に許可なく、そのデータを外部の研究者に提供して、論⽂を書かせました。その論⽂は、不正に入手した個⼈情報をもとに分析したもので、データの改ざんも疑われるものでした。そもそも、⼤半の住⺠は、個⼈被ばく線量計をちゃんと装着せずに生活していたので、装着を前提に論文を書いても意味がないのです。このようなズサンなデータをもとに、論⽂は、空間線量が毎時0.6〜1マイクロシーベルト以上でも個⼈被曝線量は年間1ミリシーベルトにはならない、除染をしても効果はない、と決めつけてしまいました。これは、被曝を過⼩評価するものであり、住民にとっては⼈権侵害以外の何者でもありません。この問題は、今も追及を続けています。

 

同じ地区の⽅が⽩⾎病になられたり、今まであまり聞いたことのない胆管癌が何⼈も発症したりしています。事故前とは何か違うと思わざるをえません。

 

今も「原⼦⼒緊急事態宣⾔」が出されたままなのにもかかわらず、その異常事態が私たちの「⽇常」になっています。このまま、住⺠の⼈権を無視した「復興」が進められ、異常な⽣活が「普通」だということにされてしまいそうで、不安です。私たちの生活は、切り捨てられたままです。

 

この苦しみは、これからも続きます。

 

この裁判で、原発事故を引き起こした国と東京電力の責任の追及がなされることを望みます。

以上

 

【今後の裁判期日について】

福島原発被害東京訴訟では、今後下記のとおり裁判期日が予定されています。裁判終了後は、近くで報告集会も予定されています。

 

是非傍聴をお願いします。

 

第6回期日 2019年12月4日(水)午前10時30分~ 東京地方裁判所1階103号法廷

第7回期日 2020年3月4日(水)午前10時30分~ 東京地方裁判所1階103号法廷

 

▽問い合わせ先=〒160-0022 東京都新宿区新宿1-28-3 TSG御苑ビル3階
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